離乳食の完了目安は1歳から1歳半ごろ
離乳食をいつまで続けるのかという明確な決まりはありません。それまでは歯ぐきや舌ですりつぶして食べていたのが、しっかりと歯で噛んで食べられるようになるとだいたい1歳から1歳半になっていると思います。このころになると小さなおにぎりを手でつかんで食べたり、スプーンを使ってみようという意欲も旺盛になったりします。このような様子が見られたら離乳食は完了です。

離乳食の開始時期が遅くなった理由は?

離乳の準備という考え方がなくなった
離乳食についての国の定めたガイドラインは平成7年から平成19年にかけて数回改訂されています。それまでは離乳の準備期間として、母乳やミルク以外の味に慣れさせるという意味で果汁やスープなどを飲ませることが推奨されていました。

しかし、平成13年(2001年)、アメリカの小児科学会が「生後6か月までは果汁は飲ませない方がいい」と発表しました。栄養的にメリットがなく、虫歯や下痢、栄養障害などにも関係すると勧告したのです。さらに、母乳以外の味に慣れるために、果汁などを与える離乳準備期間を設ける意義も根拠もないとされ、その発表を受けて日本でも、平成20年(2008年)に、母子手帳から果汁やスープを飲ませているかという項目が削除されました。

参照:アメリカ小児学会 栄養に関する専門委員会による方針宣言

このようなことから、それまで当たり前にあった「離乳の準備期間」というものがなくなりました。現在ではアレルギー発症のリスクもあることから、果汁やスープなどは離乳初期のの重湯やおかゆに慣れてから、ということになっています。